<国仲食堂 ノスタルジーそば>宮古島
2010年07月14日
宮古で評価の高いそば屋には3つの系統があるように思われる。年配の方やそば通の方は<大和食堂><国仲食堂><古謝そば>を推す人が多い。こちらは豚骨ダシに重点をおく伝統の味だ。
観光客が注意しなければならないのはこれらの店を推す人々にはノスタルジーという調味料が強く働いているという事実だ。このノスタルジーという不思議な味覚が評価を高めていることは間違いない。
そこにカツオと醤油味が参加してくると<ばっしらいん><郷家>の領域となる。<郷家>のそばはしっかりしたカツオダシに甘味の醤油味が効いて宮古そばの歴史を一歩前進させたと評価できる。この少し甘い醤油味は石垣空港で営業している食堂と共通しているので八重山そばの影響ありというのが小生の見解だ。観光客にはソーキ肉、スープともに文句無く美味しい郷家がイチオシだ。
最後に孤高のそば求道店<そば屋>の俗世界を超越したそばの新境地。独自に開発した中華麺と沖縄そば麺が融合した世界初の中琉融合そば。こうなると沖縄発<そば屋のそば>として世界に打って出るべきである。とりあえず上海万博の会場に出店することを勧めたい。
さて、これらの数ある店舗の中でもわが道を行くという経営方針で一頭地抜きん出ているのが<国仲食堂>だ。他の店と違ってこの店だけがはやりのソーキそばを出していない。世の中がどう変わろうが<勝手にしやがれ>って開き直ってる感じだ。
写真のようなパサついた肉こそが伝統そのもの。昔は骨からも肉からもダシを取っていたのではなかろうか?客に対しては<勝手に来やがれ>である。
駐車場の表示にはその隠された内面性が表れている。世間の評価を気にとめない実に頭の悪そうな字だ。入り口のドアに怖ろしく汚らしいヒモが垂れている。これを引っ張るとドアが開く、何万人という大勢の客の手がこのヒモを引っ張ってきた。そして今は見事にヨレヨレになってしまっている。店主がそのことに気づくにはあと数年はかかるだろう。食事前にこんな気持ち悪いもの触るわけないだろうって。メニューもウチワに書かれているものだけみたいだ。
宮古そばにてんぷら2個付というサービスは宮古人なら笑ってしまう。何しろ国仲のてんぷらなんだよね。まぁ、これはこれで気合が入っているということだろうか?
そばは当然ながら美味しい。
宮古島のシーラカンス<国仲食堂>よ永遠なれ。
Posted by キョー兄ィ at 09:05│Comments(0)
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